2019年12月18日、米下院はトランプ大統領が職権を乱用し、米議会の捜査を妨害したとして、これを弾劾訴追する決議案を可決した。
下院の可決後、決議案は上院で審議され、議席の3分の2以上の賛成票が集まった場合、罷免が成立する。ただし上院は大多数が共和党議員で構成されており、共和党は大統領と一枚岩を維持しているため、罷免される可能性は少ない。
調査の根拠とされているのがトランプ大統領が今年6月に実施したウクライナのゼレンスキー大統領との電話会談。電話でトランプ氏は、間接的に自分の再選を手助けするようウクライナに働きかけたと疑われている。
トランプ氏は米国史上、下院で弾劾訴追を受けた大統領としては3人目。1人目は1868年のアンドリュー・ジョンソン氏で次が1998年のビル・クリントン氏。ただし両者とも上院で3分の2以上の弾劾訴追の賛成票を集めなかったため、最終的には罷免されなかった。