露日、島でつまづくことはないか?

© Sputnik / Michail Klimentiev安倍首相、プーチン大統領
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(日本側からの動きを我々は待っている)どうやらロシアの送ったこのシグナルを日本はキャッチしたようだ。安倍首相は、外交問題における自分の顧問である谷内国家安全保障局長をモスクワに送ると宣言した。訪問予定は7月初め。

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谷内氏の訪露の主な目的は、今年中にプーチン大統領の訪日を実現化させるための下準備、日露間の対話継続についての具体的歩みの討論、ウクライナ危機の平和的正常化への道を探ることとなっている。24日、安倍首相は自らの発案でプーチン大統領との電話会談を実施した。

ウクライナ情勢がきっかけで露日関係が複雑化し、日本が対露制裁を発動したにもかかわらず、プーチン大統領と安倍首相は個人的コンタクトの保持に努めてきた。安倍首相からはロシアのリーダーらとの交流につとめるという発言が幾度もなされている。安倍氏はロシアとの領土問題を解決し、平和条約を締結したいと希望している。6月20日、プーチン大統領もペテルブルグで外国の通信社のトップと会談したなかで、日本の首相との会談の意思があることを明らかにした。日本との領土問題についてはプーチン大統領は、「全ての問題は解決可能だ。だがロシア一国だけでは何もできない」と語っている。この際にプーチン大統領は袋小路にはまり込んだ領土問題で進展するためには、日本側が新たな提案を策定する必要があると指摘している。

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双方とも顔を合わせたい意思はある。プーチン大統領の訪日準備もあらゆる観点から見て開始されている。残る重要な点は、訪問を十分に意義のあるものに仕上げる作業だ。双方が領土問題でのいかなる妥協も退け、自国の立場を執拗に主張し続けた場合、状況からの脱却は見失われ、プーチン大統領の訪日も象徴的な性格を持つことになってしまう。だが全体から察するに、妥協までの道のりはまだ遠いようだ。日本、ロシアの立場には深刻な相違がある。日本は南クリル諸島のすべての係争諸島を日本の主権に引き渡すことを主張している。一方のロシアは、第2次世界大戦の結果を見直すことは出来ないとしている。

この状況について政治技術センターのアレクセイ・マカルキン副所長は次のようなコメントを寄せている。

「ロシアにとってこの4島はローカル的な性格を持っているにはとどまらない。ロシアは広大だ、島は小さいじゃないかと思えるだろうが、この問題は政治的なものだ。それはこれがきっかけとなり、新たな領土要求が出てくる前代未聞の危険性があるからだ。ロシア社会にとってこの島々は象徴的な性格を持っている。これはアジア太平洋地域にロシアもアピアレンスを持っている印であり、戦勝のシンボルであり、確信が持てる明かしでもある。これはセヴァストーポリの黒海艦隊のようなものだ。このため、私はこれらの島々での人道的協力をより集中的に継続する必要があると思う。やはりコンタクトを行い、日本との対話を行う必要がある。これは政治問題、経済問題、安全保障をも含めた国際問題にとって生産的だ。」

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クレムリン側には別の、より多くの妥協を許した公式がある。プーチン大統領は先日表した声明で「われわれはクリル諸島問題で日本との対話を行う構えだ。日本の議会が批准した1956年の文書を基盤としたものもこれに含まれる」と語っている。これは共同宣言のことを意味している。共同宣言では平和条約が締結された場合、ソ連は日本への2島引渡しの可能性を検討することに合意するとうたわれている。この案は日本の4島全島返還要求の壁に阻まれ、実現しなかった。戦後70年が経過した2015年にどういった新たな提案がありうるだろうか?

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