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2月23日、トランプ米大統領と豪州のターンブル首相は新プロジェクトへのアプローチを話し合った。記者団からの、豪州、米国、インド、日本は中国の経済圏構想の「一帯一路」に対抗する統合体を作るのかという問いに対し、ターンブル首相はマスコミは冷戦のスタイルで記事を書くためのあらゆる方策を探しているが、これは豪州の考える地域発展に合致したものではないと答えた。
ここ数年、米国は新たな貿易市場と投資フィールドを獲得する戦いで中国に負けるようになってきた。東アジア、南アジア、東南アジア、はたまた昔から米国が強いプレゼンスを誇ってきたラテンアメリカでさえ、米国の力が及ばないようになってきたのだ。「一帯一路」をラテンアメリカまで広げようという中国のソリューションについて、先ごろ、米国南方面司令部のクルト・ティッド司令官は米上院軍事力委員会で演説したなかで、これは米国にとっては「安全保障の脆弱性」を生んでいると指摘している。ティッド司令官は、中国は近未来で対ラテンアメリカ貿易額を年商5千億ドルにまで引き上げ、さらに2500億ドルの直接投資を行うことを約束した事実を思い起こさせた。テッド氏は沈痛な面持ちで「一帯一路」の拡大によって中国は地域の主要なパートナーへの影響力を拡大する可能性を手にすることになると警鐘を鳴らした。
これと類似した立場を示しているのは戦略開発センターの専門家のアントン・ツヴェトフ氏だ。ツヴェトフ氏は、こうしたプロジェクトは「簡単に飛んでなくなることはない。その理由はまず、4か国のビジネスと国の関係は中国のそれとは全く異なるからだ。だが4か国は、インフラ投資をもらう側だが、中国からの資金に完全に依拠することは望んでおらず、投資の資金源を多角化しようとするだろう」との見方を示している。
「プランは4か国の相互発展として形成されている。だが今のところこれは、プロパガンダ的効果により大きく働きかけている。それがどれだけ長く続いていき、発展していくかは現段階では何とも言い難い。なぜならプロジェクトの枠は今、描かれようとしている段階だからだ。これらの国の経済規模はあまりにも違いがありすぎる。たとえばインドにどんな役割がふられるのか、様々なインフラプロジェクトの資金繰りにどう参加できるのかも不確かだ。現段階で諸国間にはあまりも多くの矛盾がある。中国に対する関係もそのひとつだ。豪州は中国とはかなり深い関係を結んでおり、それにひびを入れることは明らかに望んでいない。概念上はプロジェクトは実現化のチャンスをはらんでいる。このストラクチャーには需要があるし、場所も全員に十分にあると思う。」
専門家らは新プロジェクトの経済基盤には日本の政府開発援助が入りうるとの見方を示している。経済協力開発機構の調べでは、米豪日が発展途上国に行った援助額は2016年469億ドルに上った。インドはこうした資金を受け取る側にいる。中国が「一帯一路」の枠内で約束する投資額は9千億ドルを超える。だが途上国援助に関しては年間50億ドル足らずにとどまっている。
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