Журналист Сеймур Херш. Архивное фото - Sputnik 日本, 1920
米国人記者シーモア・ハーシュ氏による調査

ロシアは冷戦時から米国を阻害 爆破工作に至った米国の動機をハーシュ記者が列挙

© AP Photo / Paul Sakumaシーモア・ハーシュ氏
シーモア・ハーシュ氏 - Sputnik 日本, 1920, 24.03.2023
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バイデン米大統領はドイツのショルツ首相がウクライナへの武器供給を渋ったために、その罰としてロシアのガスパイプライン「ノルドストリーム」を爆破することを決めた。米国人調査報道記者のシーモア・ハーシュ氏は中国共産党中央宣伝部の保有の日刊紙チャイナデイリーからの取材にこうした見解を明らかにした。
ハーシュ氏は、ウクライナ紛争は米国の戦争であり、バイデン氏は支援を切望していたものの、(2022年の)秋の終わり頃の戦況は芳しくなく、双方ともに袋小路に立たされていたと見ている。
「私が唯一リンクし、考え、想定できること、また関係者らとも同じく共有されている見解は、(バイデン)大統領は、ショルツ独首相がこれ以上、武器や軍備に投資を望まないと知って驚愕したということだ。これがこそが原因だ。怒ったからなのか、罰なのかはわからないが、結果的に欧州西部の重要なエネルギー源は断たれた」とハーシュはチャイナデイリーからのインタビューにこう答えている。

ロシアは米国の欧州への影響力を阻害

ハーシュ氏は1960年代初めのケネディ政権の冷戦時代からすでに、ロシアが東欧にガスや石油を販売することが、EU諸国へ影響を及ぼそうとする米国を大きく阻害してきたと語る。

「ロシアには大量のガスが埋蔵されており、余剰も多く、ほぼ無尽蔵だ。ロシアのガスは安価で純度が高い。ここで、米国の憂慮を招く、事実がひとつある。冷戦の最中に、つまり現在のことだが(本質的には冷戦はまだ続いている)、ロシア産ガスが武器として使われないかということだ。まさにこれが、米国の対露外交政策の土台となっているのだ」

シーモア・ハーシュ氏 - Sputnik 日本, 1920, 15.03.2023
米国人記者シーモア・ハーシュ氏による調査
米調査報道記者ハーシュ氏、米国がウクライナ紛争に直接介入する条件を挙げる

米国は2021年の段階で「ノルドストリーム」を爆破しかねなかった

ハーシュ氏は米国の「ノルドストリーム」爆破工作の構想は秘密でもなんでもなかったが、欧米のマスコミはある重要なフレーズを忘れていると指摘している。

「私は、(爆破)作業をした人には、2021年のクリスマスまでの段階でジェイク・サリバン大統領補佐官、国家安全保障問題担当から依頼があったと見ている。パイプラインを爆破することも構想の1つだった。大統領自身が2022年2月7日に公の場で、もしあの者たちが侵攻するならば(編集:ロシアがウクライナで特殊軍事作戦を開始するならば)、我々はパイプラインを爆破すると言っている。それを聞いた記者が『その方法をご存じなのですか?』とたずねると、バイデン氏は『方法は知っている』と答えている」

バイデン大統領の指示で

ピューリッツァー賞を受賞した米国人記者のハーシュ氏は8日、ノルドストリーム爆破事件の調査に関する記事を発表した。その記事では、2022年夏に行われた北大西洋条約機構(NATO)の軍事演習「バルトップス演習」の際に米国人ダイバーがノルドストリームの下に爆薬を仕掛け、その3カ月後にノルウェー人が作動させたと述べられている。ハーシュ氏によれば、ジョー・バイデン米大統領が、国家安全保障チームとの9ヶ月以上に及ぶ秘密協議の末、破壊工作を決行したという。破壊工作の動機は、冬が近づいてきたためにドイツがロシア産天然ガスの受け取りを再開するのではないかという懸念であるという。
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ノルドストリーム1と2に事故?それとも妨害行為? 各国の反応
2022年9月26日、ロシアの欧州向けガス輸出パイプライン「ノルドストリーム 1」と「ノルドストリーム2」の2本で同時に爆発が発生した。これについてドイツ、デンマーク、スウェーデンは、標的を絞った妨害工作の可能性を否定せず、ロシアのプーチン大統領は、パイプラインの爆発は明らかにテロ行為であると述べた。
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