日本、医薬品の対露輸出を6.7倍に 自動車は大幅減 財務省統計

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ウラジオストク港で貨物船から積み下ろされる日本車(輸出規制強化前の7月18日に撮影) - Sputnik 日本, 1920, 20.09.2023
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日本の財務省は20日、8月分の貿易統計速報値を発表した。対露輸出は前年同期比で57.6パーセント(%)、輸入は62.5%、ぞれぞれ減少した。全体としてはマイナス傾向が続いているものの、医薬品など一部品目では増加もみられた。

自動車輸出規制が響く

財務省の貿易統計によると、8月の日本の対露輸出は233億1800万円と前年同月比で57.6%減となった。7月の輸出額と比べても半減している。日本政府が先月、主要な輸出品目であった自動車の対露輸出制限を強化したことを背景に、輸送用機器類の輸出額が7月より6割以上減少したことで、全体のマイナスに繋がったとみられる。
一方、医薬品の輸出量は3万4224キロと前年同月比で6.7倍に増えた。輸出額でみると24.1%のマイナスとなっているものの、日本の医薬品の対露輸出は年初から8月までに累計29億7900万円に達している。この数字は露日関係悪化前の2021年(22億1000万円)、新型コロナ禍前の2019年(26億1900万円)の各1年間の貿易額をすでに越えていて、医薬品に限れば露日貿易の拡大傾向がみえる。
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LNG権益は死守

8月のロシアからの輸入は618億8000万円だった。額でみると前年同月比で62.5%の大幅減となっている。
対露輸入の3分の2を占めるエネルギーの輸入額は、前年同月比で63.9%減となった。エネルギーの国際市場価格や円、ルーブルの為替相場などに大きく左右されるため、前年との単純比較はできないが、全体としては減少傾向が続いている。
原油、石油はデータなし(ゼロかほぼゼロだとみられる)であったほか、石炭は前年同月比で87.8%減となっている。その一方で、天然ガスの輸入額は同26.3%減、輸入量でみても12.8%の減少にとどまっている。この背景には、日本企業が参画する極東ロシアの天然ガス開発プロジェクト「サハリン2」を制裁の対象外にし、権益を保持し続ける日本政府のエネルギー安全保障政策があるとみられる。
このほか、魚介類の輸入額は前年同期比で35.8%のマイナスとなっている。穀物は同51%減となっているものの、年初から8月までの輸入額は約30億円、量では5万6000トンとなっており、すでに2021年1年間の穀物輸入(約13億円、約2万トン)を越えている。
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