ザポロジエ原発の安全性を巡る状況

ザポリージャ原発、ウクライナ軍の砲撃で核燃料貯蔵庫の屋根が破壊

ウクライナ南部のザポリージャ(ザポロジエ)原発で、ウクライナ軍の砲撃があり、原子炉用の核燃料が保管されている施設の屋根に穴が開いた。ザポリージャ州当局代表のウラジーミル・ロゴフ氏が発表した。放射線量の変化はこれまでのところ確認されていないという。
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ロゴフ氏によると、SNS「テレグラム」の自身のページで写真と共に次のように投稿している。

「ゼレンスキーの戦闘員の砲撃によって突き破られたザポリージャ原発の第1特別建屋の屋根だ。ここには原子炉用の未使用の核燃料が保管されている」

ザポリージャ州当局によると、米製榴弾砲「M777」で原発が立地するドニエプル川岸の対岸にあるニコポリ市から砲撃を行ったとみられている。これまでのところ、この攻撃による原発周辺の目立った放射線量の変化は確認されていないという。
ザポリージャ原発はウクライナ南部のドニエプル川左岸にある欧州最大級の原発。ロシアのウクライナにおける特殊軍事作戦の開始直後からロシア軍の統制下となっており、ドニエプル川を挟んでウクライナ側と対峙する最前線に位置している。ロシア国防省によると、原発は7~8月にかけて複数回にわたってウクライナ側からの砲撃を受けている。27日にもウクライナ軍が発射した砲弾4発が、核燃料を保管する建物の屋根に着弾したと同省が発表していた。
この問題に関して国際原子力機関(IAEA) のラファエル・グロッシ事務局長は同日、IAEA視察団が今週中にもザポリージャ原発入りすることを明らかにした。米ウォール・ストリート・ジャーナルは視察は31日~来月3日まで続くと報じている。
ロシア のぺスコフ大統領報道官は、ザポリージャ原発をめぐり、ロシア側は同国が管理下に置く敷地の部分におけるIAEA視察団のすべての安全を確保すると発表。また、IAEA代表団の視察はウクライナ軍が管理下に置いているゾーンから行われる。
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