古いハードウェアと中国技術への依存 米メディア、米国の防衛産業が抱える弱点を指摘

米国の軍産複合体は、大規模な産業戦争を行う上での競争力と成長力の欠如に苦しんでいる。ブルームバーグが報じている。
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米国では1980年代、70社以上の航空宇宙・防衛関連企業が米国防総省の契約企業であったが、2000年代初頭以降はロッキード・マーチン、レイセオン・テクノロジーズ、ゼネラル・ダイナミクス、ノースロップ・グラマン、ボーイングの5社のみとなった。同メディアの情報筋によると、契約企業の数が減ったことで、防衛業界の創造性や革新性が低下している。一方、軍需複合体は定期的にコスト超過の問題に直面しており、同省のリスク回避の文化も大手防衛企業における運用規則の一つになっている。
同メディアは、米国が近年、先進的な兵器システムの開発ペースを縮小したり、大幅に減らしたりしている点を指摘している。その例として挙げられるのは、8年間に及ぶ開発期間と200億ドルを費やしたものの2009年に段階的に廃止された「フューチャー・コンバット・システム」計画だ。この計画を廃止したことは、米軍が冷戦時代の装甲兵員輸送車、エイブラムス戦車ブラッドレー歩兵戦闘車に代わるものをまだ開発していないことを示すものとなっている。
さらに、米国は極超音速兵器計画をまだ完成させていない。1960年代当時、米政権はこの計画を優先的に進めていた。計画は2000年代に本格的に開始されたが、初期段階で実験の失敗が相次ぎ、頓挫した。
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高額で時間のかかる兵器技術開発計画のもう一つの例は、第5世代戦闘機「F-35」。66年間に及ぶ同戦闘機の開発に費やした金額は、推定で1兆7000億ドル(約229兆円)。現在不足しているソフトウェアシステムを改善するには、20年以上の年月が必要になる可能性がある。
ブルームバーグは、米国の防衛産業が中国の革新的な技術に依存している点がリスク要因であると指摘している。専門家らによると、多くの大手請負企業は兵器システムにおいて必要な中国製の部品を持っていないという。
同メディアによると、米国防総省の官僚主義と予算編成プロセスにおける面倒な点が、兵器調達の革新性とペースに影響を及ぼしている。
スプートニクは以前、米国の軍産複合体は今日の国際環境に対応できておらず、中国に対して本格的な軍事行動を起こした場合、米国の安全保障を確保できるだけの高いパフォーマンスを維持することはできないというニュースについて報じた。
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