パトルシェフ書記は同時に、ロシアは今もこの「前代未聞のテロ行為」の調査に参加を許されていないとあらためて強調。状況を混乱させているのは、情報源がはっきりしないまま「親ウクライナ組織」の情報が投げ込まれたことだ。
パトルシェフ書記は、爆破工作の実行には然るべき機材をもち訓練された特殊部隊が必要であり、それを有するのは米国と英国であることは秘密ではない、と指摘。同時に「何らかの組織」がその能力をもっているかという疑問が浮かぶ。パイプライン爆破は、ドイツに軍事その他支援の拡大を懇願したゼレンスキー体制にとって不利益であるとパトルシェフ氏は考える。
爆破が不利益なのはドイツ自身にとってもそうだ、と同氏は続けた。
「ドイツは長年にわたりロシア産の安価なエネルギー資源とドイツの先端技術を組み合わせることで経済を構築しようとしていた。ガスパイプラインのテロ攻撃がドイツ経済を間違いなく破綻させることを他の誰よりも理解している」
同時に、ロシアとドイツの緊密な連携が米国と英国には有益でないことをドイツは理解しているが、現在のドイツは独立していない、とパトルシェフ書記は指摘する。ドイツ領内において米国は経済政策と環境政策を推し進めるだけでなく、3万5千人の軍隊を駐留させている。
2月21日、ロシアの呼びかけで国連安保理会合が開催され「ノルドストリーム」爆破事件に関して協議された。決議案では、ロシアが事務総長に対しテロ調査委員会を設置するよう求めている。
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