「プロのバレエアーティスト、ダンサーを目指すバレエ学校の生徒たち、そして趣味としてバレエをやっている日本の子どもたちが同じ舞台で共演するという、得難い経験だったのではと思います。バレエに真剣に取り組めば、将来どのようになれるのかを体感できるわけですから。今日の発表会だけでなく、日本の子どもたちは、ロシア・バレエのプロの舞台に、ゲスト出演してきました。最近では『眠れる森の美女』全幕の中で「一寸法師と人喰い鬼」を定期的に上演しています。観客の反応もよく、拍手はもちろん、声援も飛んでいます。プロ仕様の衣装を着て化粧をし、プロの踊りを見てさらに同じ舞台に上がるということは、子どもたちの発展につながりますし、バレエとは何なのか理解するとても良い方法です。真沙美さんの、我がバレエ団における長きにわたるキャリアのおかげで、このような良い関係が出来上がっているのです」
「発表会を終えて、子どもたちも保護者の方も、達成感があったのではと思います。やっぱりみんな、舞台が好きですよね。舞台に出て、これは良い!と思うと、なかなかバレエをやめられないというのがあります。今回、発表会をしよう、という話になったのはかなり直前でしたが、コンクールを含めたこれまでの頻繁な舞台経験のおかげで、作品の数は揃っており、レパートリーを補強することで、開催に至ることができました。ヴァリエーション(ソロで踊る主役級の踊り)が中心の日本のコンクールと違って、ロシアのコンクールはアマチュア部門とプロ部門にわかれており、団体で出られるので、その点では気楽に参加できます。そこで良い結果を収めたことは子どもたちの自信になっています。今回、人数が少なくても、舞台は作れるということを再認識しました。日本ではなかなかこのようなスタイルのお教室は考えられないと思いますが、私は喜んでやっています」