全体では防衛事業の収益が大きい上位100企業中、51企業が米国企業だった。次いで欧州企業が31社となっている。また、ロシア企業や一部のインド企業、非上場の中国企業のデータはなく、ランキングには反映されていない。
世界軍需企業ランキング・上位10企業と日本企業
順位 | 企業名 | 国名 | 収益(単位$) |
1 | ロッキード・マーティン | 米国 | 633億 |
2 | レイセオン | 米国 | 396億 |
3 | ノースロップ・グラマン | 米国 | 324億 |
4 | 中国航空工業集団 | 中国 | 309億 |
5 | ボーイング | 米国 | 308億 |
6 | ジェネラル・ダイナミクス | 米国 | 304億 |
7 | BAEシステムズ | 英国 | 252億 |
8 | 中国兵器工業集団 | 中国 | 179億 |
9 | L3ハリス | 米国 | 139億 |
10 | 中国南方工業集団 | 中国 | 134億 |
35 | 三菱重工業 | 日本 | 33億 |
72 | 川崎重工業 | 日本 | 10億 |
98 | 富士通 | 日本 | 4.5億 |
ランキングによると、戦闘機「F35」などで知られるロッキード・マーティン社は24年連続で1位になった。2022年の防衛事業の収益は、633億ドル(約9兆円)だった。次いでともに米巨大軍需企業のレイセオン・テクノロジーズ(396億ドル=約5.6兆円)、ノースロップ・グラマン(324億ドル=約4.6兆円)が続き、4位には309億ドル(約4.4兆円)の中国国営企業「中国航空工業集団」がランクインした。
民間航空機の二大巨頭の米ボーイングと仏エアバスは、それぞれ5位、12位にランクインしている。ボーイングは輸送機「オスプレイ」の製造元で、エアバスは欧戦闘機「ユーロファイター・タイフーン」のメーカーを傘下に持つ。
日本からも3企業がトップ100入りした。対空防衛システム「アイアンドーム」などで有名なイスラエルのラファエル社に次いで、35位につけたのは三菱重工業。72位には川崎重工業がランクインした。両企業は日本の岸田政権が進めるスタンドオフミサイルの開発、量産事業を担っている。
また、98位には富士通グループも名を連ねている。同社は指揮統制システムの開発、運用サポートを行う富士通ディフェンスシステムエンジニアリングなど防衛関連子会社を傘下に持っている。
一方、ウクライナのウクルオボロンプロムは昨年より順位を24つ上げて、65位となっている。また、米実業家イーロン・マスク氏の民間宇宙開発会社のスペースX社や、IT大手・アマゾンなども100位以内に入るレベルだとみられているが、防衛事業単独のデータが存在しないため、ランキングには載っていない。
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