ロシアカートゥーンフェストの伝統のひとつは、国際的な賞を多数受賞しているロシアのアニメーション作家ユーリ・ノルシュテイン氏と来場者の交流会だ。同氏は『霧につつまれたハリネズミ』や『話の話』など、国際的に高く評価されているアニメーションの作者である。1984年、『話の話』はハリウッドの映画芸術科学アカデミーによって、国際的な投票で「史上最高のアニメーション映画」として認められた。
ノルシュテイン氏はカートゥーンフェストで演説し、その冒頭で日本の詩について語った。
ノルシュテイン氏はカートゥーンフェストで演説し、その冒頭で日本の詩について語った。
「16歳の時、私は日本の詩集を買いました。たった3~5行の詩に驚かされました。その本は机の上に置いてあって、私はいつもそれを眺めていました。読んでみて、思いました。これははたして詩なのだろうかと。そう、それは詩でした。しかし、そのことに気づいたのはずっと後のことです。 2003年、他の国の監督たちと一緒に国際プロジェクトの連句アニメーション「冬の日」に招かれたときです。私は再び日本の詩に没頭しました。それぞれの監督は、芭蕉の連句集の一句をもとに小さな物語を作らなければなりませんでした。 そうして、私はまた日本の詩の世界に飛び込むことになり、私が広大な詩の世界を見逃していたことに気づきました。日本の3行詩には、世界が丸ごと凝縮されています。 そこには、日本人の知恵、悠長さ、そして、私たちが普段慌ただしい忙しさの中で注意を払わないもの、つまり池に飛び込むカエル(古い池や蛙飛び込む水の音)、山を登るカタツムリ(かたつむり そろそろ登れ 富士の山)などを見て詩的に描写する日本人の能力を見ることができます...。日本人は細部をとおして世界を見ている。私にとって、未知の世界を発見することは大きな幸せです」
スプートニク特派員は、ユーリ・ノルシュテイン氏にインタビューした。
スプートニク:あなたにとって日本文化は近い存在ですか?
スプートニク:1か月後に宮崎駿監督の新作アニメーション映画がロシアでプレミア上映される予定です。 宮崎監督は映画界で尊敬する人物について聞かれた際にあなたの名前を挙げ、偉大な巨匠だと述べていますが、あなたは宮崎監督の作品をどのように思っていますか?
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