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国やその指導者間の信頼関係は、時として二国間関係に大きな影響を与える。北朝鮮の指導者・金正恩氏と韓国の文在寅大統領は信頼しあっているのだろうか?一緒に写っている写真では両氏共に喜びに輝いているが、実際はどうなのだろうか?また金正恩氏とトランプ米大統領の間に信頼関係はあるのだろうか?今はほぼゼロの状態であるのは明らかだが、シンガポールでの初会談で何かが変わるかもしれない。プーチン大統領と安倍首相の間では信頼関係が構築され、それは平和条約締結に向けて前進する助けになると言われているが、本当だろうか?また各国間の信頼度は高いレベルに達することができるのだろうか?通信社スプートニクが、専門家たちの意見をご紹介する。
ロシア科学アカデミー極東研究所日本研究センターのワレリー・キスタノフ所長は次のように語っている-
法政大学法学部教授の下斗米伸夫氏は、次のように語っている-
「日米関係っていうのは、これはもう信頼はもちろんですが、何よりも敗戦と米国を中心とする連合国が事実上戦後の日本をつくったという側面がありますから、そういう意味では信頼というよりもほとんど日本人は所与と考えてますよね、ギブン。当たり前だという、あまり気が付きもしないという。逆に今若い人の間に多少日本は属国ではないかという言い方をして評判になるような人がいて、そういう人から見ると安倍さんや自由民主党は本物ではないという流れがないわけじゃありませんけども、反対派の方ではありますけれども。中国との関係はちょっと違うんだろうと思うんですね。
モスクワ国際関係大学東洋学講座主任のドミトリー・ストレリツォフ氏は、次のように語っている-
「ロシアと日本では安全保障分野における2+2形式での対話が再開された。ロシアが日本と領土問題の解決策について話し合いを行っていることは、中国や韓国とは違い、一定の信頼レベルを物語っている。ロシアと日本は信頼関係をゼロから構築する必要はなく、すでに文化と経済においてポジティブで確かな経験があり、我々はビザの大幅な簡素化にこぎつけた。我々は幻想を構築しているのでもなければ、パートナー関係について話しているわけでもなく、我々には政治分野においてまだ多くの意見の食い違いがある。だが、どんな国にもそのようなものはある!」。
ロシアの高等経済学院の教授、アンドレイ・ブィストリーツキー氏は、次のように話している-
「現在の世界は、特に全面的な不信感と相互依存の観点から調整が必要とされている。もし国々が現代のグローバルな問題に関して少なくとも何らかの合意に達しなければ、信頼や合理的な協力の一定のレベルは、将来的に最も予測不可能な結果となる可能性がある」。