- Sputnik 日本, 1920
穀物合意 現状と今後の展開
ロシアとウクライナの間の紛争は世界の食料安全保障は問題が先鋭化した。両国ともに農業生産物の輸出大国に数えられるが、戦闘開始後は、穀物の港からの積み出しが難しくなった。これを解決するためロシア、ウクライナ、トルコ、国連は2022年7月22日、穀物合意を締結。合意はウクライナ産穀物を黒海を通って安全に輸送する回廊の設置とロシア産生産物と肥料への禁輸制裁の解除が目的だったが、これが誠実に遂行されていないことにロシア外務省は憂慮を表し、西側諸国の合意違反を非難。この特設コーナーは穀物合意問題についての最新のニュースをご紹介しています。

西側諸国は最貧国へのロシア産肥料の無償提供にさえも障害を設けている=プーチン大統領

© Sputnik / Alexander Kazakov / メディアバンクへ移行プーチン大統領
プーチン大統領 - Sputnik 日本, 1920, 20.07.2023
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ロシアのプーチン大統領は19日、政府との会合で、西側諸国は最貧国へのロシア産肥料の無償提供に関してさえも、「穀物合意」の履行においてただただロシアに対して障害を設けていると述べた。
プーチン大統領はまた、「穀物合意」の枠組みにおけるロシアの条件を履行しないのは、西側諸国による厚かましさと無礼さだと指摘した。
「まったくの露骨な厚かましさと無礼さだ。これによって自ら自分たちの評判を落としている。特に、彼らは穀物合意の保証人として事実上行動していた国連事務局の権威とリーダーシップを損なった」
プーチン大統領によると、「穀物合意」を延長するためにロシア政府は奇跡的な忍耐力と寛容性を発揮した。西側諸国の中で自国の義務や合意を履行した国は1つもなく、すべての国が常にロシアに対して何かを要求するだけだったという。
「西側諸国は穀物合意を破壊するためにあらゆることを行い、そのための力を惜しまなかった」
プーチン大統領はまた、ウクライナ産穀物は世界にとって重要だという主張は嘘であり、悪用行為だと指摘した。
「ロシアが世界の小麦市場に占める割合は20%だが、ウクライナは5%未満だ。これらの数字そのものが自らを物語っている」
プーチン大統領は、世界の食料安全保障に多大な貢献をしているのはロシアであり、ロシアは無償および商業ベースの両方で世界市場においてウクライナ産穀物の代わりをつとめる用意があると述べた。
プーチン大統領は最後に、穀物合意へのロシアの参加原則が例外なくすべて考慮され、実行される場合、ロシアは同合意に復帰する可能性を検討すると強調した。
【図説】穀物合意 目的と結果、延長の条件 - Sputnik 日本, 1920, 17.07.2023
穀物合意 現状と今後の展開
【図説】穀物合意 目的と結果、延長の条件

「穀物合意」に関するロシア国防省の立場

ロシア国防省19日夜、今月20日以降、ウクライナの港に向かうすべての船舶は軍用輸送船としてロシア軍の正当な標的とみなされると発表した。
ロシア国防省は、黒海を航行するこれらの船舶が有する国籍の国々は自動的に紛争当事者となると指摘した。同省は、このような決定は穀物合意の停止と海上人道回廊の閉鎖によるものだと説明した。
ロシアのペスコフ大統領報道官は17日、「穀物合意」の効力が停止すると発表した。ぺスコフ氏は合意停止の理由について、ロシア産作物の輸出など、「ロシアに関する合意が現在に至るまで履行されていないためだ」と述べた。
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