英国に無関心ではいられない人々の目を惹いているのは、それに劣らず込み入った話題、英国王室ファミリーの「亀裂」の危機だ。これは世界有数の歴史と伝統を誇る政治制度に関わる話であり、見方を変えれば、いつもいつも全員が同じ意見で平和に暮らせるというわけではないという、ごく普通の家族の問題なのだが。
ヘンリー王子とメーガン妃(サセックス公爵、サセックス公爵夫人)は1月8日夜、英国王室の高位王族の地位を退き、地位に関する特典を経済的なものも含めて辞退するつもりであることを明らかにした。ふたりが発表した、英国と北米(カナダ)に半年ずつ居住し、経済的な自立を目指すという話は前例のない事態だ。